日本国憲法施行記念切手は1947年に、現行憲法である日本国憲法が施行されたことを記念して発行された記念切手です。
日本の重要な憲法が施行された際の切手ですので、価値が気になっている方もいるのではないでしょうか。
今回は日本国憲法施行記念切手の概要と販売価格、買取の際の平均相場など、日本国憲法施行記念切手に関する情報を解説します。
家に日本国憲法施行記念切手がある方。
売りたいと思っている方。
是非この記事を参考にしてください。
もくじ
日本国憲法施行記念切手とは
発行年
1947年5月3日
(小型シートは5月10日)
額面
50銭
1円
小型シート(50銭+1円2枚セット)
発行枚数
50銭 1080万枚
1円 1040万枚
小型シート 60万枚
日本国憲法施行記念切手は、1947年現行の憲法である「日本国憲法」が5月3日に施行されたことを記念して同日に発行された記念切手です。
小型シートは印刷と準備が間に合わず、1週間遅れて5月10日に発行されました。
切手のデザインは公募で決定され、50銭は「母子と議事堂」、1円は「5月の花束」となっています。
この切手は色々と面白いバックグラウンドというか、当時の背景や思惑が見える興味深い切手です。
まず、1つ目は通常はこういった切手の場合、憲法の「施行(実際に効力を持つ日)」ではなく「公布(施行の前に官公庁から広く知らせること)」に合わせて発行されるのが一般的です。
にもかかわらず、この記念切手は「施行」に合わせて発行されました。
その背景には、
・憲法が急ピッチで成立して「公布日」に発行が間に合わなかった
・当時のGHQが「公布」を避けて施行にこだわった
など色々な諸説があります。
2つ目はこの切手のデザインである「母子と議事堂」「5月の花束」は公募作品だったのですが、本来1等を取ったのは、母子と議事堂ではなく「鳩と議事堂」でした。
しかし、あまりにありふれた、他でもよく見かけるデザインだったため、急きょ2等の母子と議事堂が採用されました。
これにはさらに続きがあり、採用された2等の母子と議事堂は「女児と母親」でした。
しかしなぜか最終的なデザインは「男児と母親」になっています。
当時、やはり男尊女卑の考えが強く、女児は色々と問題というか、複雑な事情があり、採用できなかったのではないかと考えられています。
3つ目は小型シート。
この切手は急遽「小型シート」の発行も決定しました。
そこで憲法の条文の抜粋を入れることになったのですが、日本語で書かれた憲法抜粋と一緒になぜか英語版も入ることになったのです。
しかも全体の半分以上を英文が占めるという不思議な構成。
日本の憲法の記念切手シートなのに?と当時の人は首を傾げたに違いありません。
もちろん、入れない理由があるわけではないのですが、入れる理由も特に見当たらず、違和感というか無理矢理感がありますね。
ここでもGHQの関与があったのではないかと言われています。
なにやら発行に色々と当時の背景や思惑が交差する、ミステリアスな面白い切手です。
日本国憲法施行記念切手の平均的な販売価格と買取相場
店頭での販売価格
50銭 30円~100円
1円 50円~150円
小型シート 1000円~2000円
買取相場
50銭 5円~30円
1円 10円~50円
小型シート 300円~800円
日本国憲法施行記念切手ですが、残念ながらプレミアと呼べるほどの価格にはなっていません。
買取価格は50銭切手が約5円から30円ほどで、1円切手で10円から50円。
額面よりは高いのでプレミアと呼べなくもないのですが…おそらく期待しているような価格にはなりません。
ただ、小型シートなら、300円以上と比較的高い買取価格になるでしょう。
価値が高くならない要因としては、やはり両方とも約1000万枚と発行枚数が多いことが影響しているようです。
さらに記念にとしてきちんと保管している方も多く、市場に新品未使用の美品が多く流通しています。
半面、切手ブームが下火になっているため、新規での需要が発生しづらく、そのことも価値が上がらない要因となっています。
残念ながら今後もしばらくは価値の上昇は見込めないでしょう。
小型シートは60万枚と非常に少ないので価値が高くなっています。
高く買い取ってもらうコツ
日本国憲法施行記念切手を高く買い取ってもらうコツですが、まずは新品未使用、そして美品であることが前提です。
・裏糊が残っているかどうか
・ヒンジの跡がないかどうか
・染み、ヤケ、擦れ、折れ、破れ、よれがないかどうか
・未使用かどうか
・複数の業者に査定を依頼する
特に小型シートは面積が広い分、シート部分が保管時に折れたり、汚れたりしやすいので、特に注意しましょう。
そのほか、金額が上がる要因として、発行日当日に使用された初日カバー。
他には珍しい消印が押された使用済みなどでも価値が上がる場合があります。
過去に日本国憲法施行記念切手で価値が大幅に上昇したものとしては、以下のようなものがあります。
・小型シートでみほん切手が貼られている物
・エラー切手
みほん切手(見本切手)に関しては過去、10万円近い金額で取引されたこともあります。
エラー切手は内容によりますが、印刷ずれで1万円以上。
もし、普通と違う日本国憲法施行記念切手を見つけたら、ぜひ買取業者に見てもらうといいですよ。
ひょっとしたら、数千円、数万円のお宝かもしれません。
もし、査定に出す場合は専門の業者、そして複数の業者に査定してもらうと高く売るコツです。
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最後に
日本国憲法施行記念切手は1947年5月3日、現行の日本国憲法が効力を持った「施行日」である、5月3日に記念して発行された切手です。
デザイン決めから発行まで、いくつもの変更があり、発行当時の思惑や時代背景など様々な事情が見え隠れして非常に興味深い切手です。
切手を見ながら当時のミステリアスな背景や謎を推測して、楽しむのも面白いのではないでしょうか。
残念ながら切手としての価値はそこまで高くないのですが、小型シートやみほん切手、エラー切手になると価格が跳ね上がる可能性があります。
家にある日本国憲法施行記念切手も、ひょっとしたら価値のあるお宝切手かもしれません。
是非、お手持ちの切手をネットの専門業者に査定してもらってみてください。